契約書のひな形、内容証明郵便書式、労務書式、
会社法議事録・通知書のテンプレートが無料

「自己研鑽」は労働時間に含まれないのか

当社社員の中に、将来的に業務へ生かすことができるとして始業時刻前に出社し、あるいは終業時刻後に残って自発的に研鑽を行っている者がいます。

上司は仕事に対するモチベーションが高いとして好ましく思っているようですが、私はこの研鑽の時間が労働時間に該当するのではないかと考えます。

この考えは誤っているのでしょうか。


【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘

「自己研鑽」というと、先日20代の医師が100日連続勤務や月200時間を超える過重労働により自殺し、その後労災認定されたニュースがマスコミで大きく取り上げられました。

責任者である院長は「過重な労働を負荷していた認識はない」「実際の残業時間は30時間30分」として、過重労働を否定しました。

労働基準監督署の認定した月200時間超の残業時間と認識が大きく乖離しており、これについては「本人の自主性の中での自己研鑽」と主張しました。

そこで「自発的な自己研鑽」は労働時間に該当しないのか、該当するならどのような場合が該当するのか理解しておくことが重要になります。

平成29年1月20日に「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」が策定されており、その中で労働時間の判断基準として次のような内容が挙げられています。

「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間」

「労働時間に該当するか否かは、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんによらず、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まる」

「客観的に見て使用者の指揮命令下に置かれていると評価されるかどうかは、労働者の行為が使用者から義務づけられ、又はこれを余儀なくされていた等の状況の有無等から、個別具体的に判断される」

デジタルマーケティング eラーニングサービス
PREVNEXT

関連記事

赤字企業でも繰延税金資産を計上できる?認識時期と再評価のポイント

繰延税金資産は、将来の税負担を軽減するために重要な会計項目です。 企業の財務状況にかかわらず、将来の課税所得の見込みが合理的に説明できる場合には、...

消費税の実務で押さえておきたいポイントを解説(基本編)

消費税を取り巻く環境は、増税や軽減税率の創設により変化しています。 税務調査で指摘されないためには、ケアレスミスを無くすことが大前提となりますので...

国外財産調書制度の内容と令和2年度の税制改正による変更点

国税庁は、海外居住者や海外財産に対しての監視を年々強化しており、『国外財産調書』の提出義務もその一つです。 国外財産調書以外にも法定調書は存...