契約書のひな形、内容証明郵便書式、労務書式、
会社法議事録・通知書のテンプレートが無料

賞与の減額や不支給はどこまで認められるのか?


当社では、勤務態度や能力に問題があり、複数回にわたり指導・教育しても改めない社員について、賞与の支給額を大幅に減額しました。
その後、その社員は外部の労働組合に加入し、減額分を支給するよう団体交渉を求めてきました。
当社としては、正当な評価に基づく減額措置だと考えていますが、実際に問題はないのでしょうか?


【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘

賞与や配置転換、昇給等に対する企業の裁量権は、他の労働条件と比べて一般的には広く認められているといえます。

ただし、最近ではほとんど目にすることはなくなりましたが、例えば賞与の支給基準を「基本給の○か月」とか「基準内賃金を最低保証額とする」としている場合、裁量権が狭くなってしまうことはいうまでもありません。

そのため、現在では多くの企業が、「賞与の支給額は会社の業績や個人の勤務成績等を勘案して決定する」と、具体的支給額が想定できるような規定にはしていません。

では、裁量権を広く持っているとされる企業は、際限なく賞与の減額を行なうことができるのでしょうか?
あるいは支給しないことも可能なのでしょうか?

結論をいえば、条件付きで減額や不支給とすることは可能です。
それは前述したように、あらかじめ賞与の支給基準が具体的に明確になっていないことが前提で、かつ、次のような場合です。

①賞与が、会社の業績等により減額または不支給とすることがある旨を就業規則に明記する。

②賞与が、個人の業績や勤務成績等により減額または不支給とすることがある旨を就業規則に明記する。

しかしながら、このような対応をしていても、貴社のように減額が不当だとトラブルが発生する場合があります。
筆者も同様の経験をしており、第三者が見ても減額は当然であり、本当であれば不支給にしたい気持ちもわかります。

このようなトラブルを防止するためには、人事評価が合理性をもって実施されたことが証明できるようにしておくことが重要です。

具体的には次の点に留意をしながら運用を行なって下さい。

PREVNEXT

関連記事

不動産を公益法人等に寄附した場合の譲渡所得の非課税特例を解説

個人が法人へ土地・建物などを寄附した場合、みなし譲渡所得の対象となりますが、寄附した相手が公益法人等に該当する時は、『公益法人等に財産を寄附した場合の譲渡所...
消費税の非課税取引に該当する範囲と例外規定

消費税の非課税取引に該当する範囲と例外規定

日本国内で事業者が行う資産の譲渡等は原則消費税の課税対象ですが、国内取引でも消費税が非課税になる取引が存在します。 本記事では、 消費税の非課税取...
固定残業代の時間数が社員によって異なるのは違法か?

固定残業代の時間数が社員によって異なるのは違法か?

当社では固定残業代制度を導入し、手当として支給しています。 1か月の固定残業時間は基本20時間ですが、25時間や22時間の社員もおります。 ...