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ハラスメントの発生が招く会社のリスクとは?




ハラスメントに関する紛争が増加しているそうですが、なぜ増加しているのでしょうか? 
また、会社にとってハラスメントが発生することによるリスクにはどのようなものがあるのでしょうか?


【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘

厚生労働省の「個別労働紛争解決制度の施行状況」によれば、平成28年度で一番多かったものは「いじめ・嫌がらせ」で7万0917件でした。
次は「解雇」で3万6760件、以下、「労働条件の引き下げ」、「退職勧奨」と続いています。

平成23年度までは解雇が最多でしたが、平成24年度に逆転して以来、いじめ・嫌がらせは増加の一途をたどっています。
これに対して、解雇や労働条件の引き下げ等は減少傾向にあるため、いじめ・嫌がらせがより目立ちます。

なぜ、いじめや嫌がらせがこれほどまでに増加しているのでしょうか?

最も大きい理由としては、「ハラスメント」の認知度が高まったことが考えられます。

セクシュアルハラスメントに関する法整備が行なわれてから20年近く経ち、マタニティハラスメントについても、2017年1月1日に男女雇用機会均等法や育児介護休業法が改正され、施行されました。

また、時にはハラスメントに関する裁判がマスコミで大きく取り上げられたり、「あっせん」等の紛争解決制度やユニオン(外部労働組合)の活用という手段もあるのだということが広く知られるようになってきたことも理由としてあげられます。
そのため、ハラスメントを受けた方が声をあげやすい環境が整ったといえるでしょう。

では、ハラスメントが発生した場合、どのようなリスクがあるでしょうか。

加害者は不法行為による損害賠償請求の対象とされたり、ハラスメントの内容によっては強制わいせつ罪や暴行罪等により逮捕され刑事罰を受けることもあるでしょう。
結果として、会社を懲戒解雇される、家庭が崩壊する、SNSに実名がさらされる等の可能性も想定されます。

会社のリスクとしては、使用者責任や安全配慮、職場環境配慮の責任を問われることで、損害賠償請求を受けることが考えられます。
過去の裁判例では、パワーハラスメントによる自殺で、会社と上司に対して約7200万円の支払命令がされたものもあります。

さらに、

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