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消費税が還付される仕組みと条件とは?




消費税が還付される仕組みと、その条件等について教えてください。


【この記事の監修者】 讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

消費税が還付される理由を知るためには、消費税の仕組みを理解する必要があります。
まずは、アウトラインから解説します。

消費税の仕組み

1.納税義務者
納税義務者は事業者です。
消費者から預かった消費税の税務署への納付を代行します。

2.納税額
次の算式で計算します。

消費税の納税額 = 課税売上高 × 税率(8%)- 課税仕入 × 税率(8%)

課税仕入 × 税率(8%)で消費税の納税額から控除する税額が求められますが、これを「仕入税額控除」といいます。

3.仕入税額控除を納税額から差し引く仕組みとは?
なぜ、仕入税額控除を納税額から差し引くのかというと、消費税の納税額から控除した仕入税額控除は支払先が税務署へ納付するからです。

言い換えれば、消費者から預かった消費税をメーカーや各流通業者が分担して納税する仕組みになっています。
この課税方法を「多段階課税方式」といいます。

4.多段階課税方式の仕組み
具体例を用いて多段階課税方式を解説します。

Aさんがスーパーで購入した文房具に対する消費税を100円支払った場合で、文房具の流通経路を「原材料業者→中間業者→スーパー」と仮定します。

各業者の納税額は次の通りです。
①原材料業者:納税額36円=中間業者から預かった消費税36円
②中間業者:納税額44円=スーパーから預かった消費税80円-原材料業者へ支払った消費税36円
③スーパー:納税額20円=預かった消費税100円-中間業者へ支払った消費税80円
④消費税の納税額:①+②+③=100円

このように、消費者から預かった消費税を各業者が分担して納税するのが、この制度の特徴です。

なぜ消費税が還付されるのか?

消費税が還付される理由は、「課税売上高に対する消費税 < 仕入税額控除」だからです。

これは、消費者から預かった消費税より支払先が税務署へ納税した金額のほうが多いことを意味します。
そのため、「納税額=消費者から預かった消費税」に戻すために会社へ還付されます。

なお、消費税が還付される「課税売上高に対する消費税 < 仕入税額控除」になるケースには、2パターンあります。

①その事業年度に多額の設備投資をした場合
仕入税額控除の対象には機械設備などの固定資産も含まれます。
例えば、3000万円の印刷機を購入やリース契約した場合には、仕入税額控除は税率8%の240万円です。

②輸出業者の場合
海外へ輸出すると、輸出免税が適用されるために還付が受けられます。
輸出免税は別名「0%課税」といわれ、国内で仕入や経費を支払うことで「課税売上高に対する消費税0円 < 仕入税額控除」になるためです。

消費税が還付される条件

消費税の還付を受けるためには、「課税事業者=消費税の納税義務者」であることが絶対条件です。

①課税事業者の条件

基本的に次の3パターンのうち、いずれかに該当すること

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