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相続税の税務調査で名義預金認定されないための対策


名義預金は、相続税の税務調査で指摘をされやすい財産の一つです。

相続税は税務調査を受けやすい税金であり、相続税の申告書を提出した人の約1割は実地調査を受けています。

相続税の実地調査を受けた場合、申告誤りや相続財産申告漏れを指摘される割合は、平成30事務年度では85.7%と高水準です。

相続財産を隠す意図が無くても、名義預金認定されれば申告漏れとして追徴課税の対象となりますので、税務署に名義預金と判断させないための対策をご説明します。

【この記事の監修者】
讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

名義預金とは

相続税においての名義預金は、被相続人の財産を相続人など他者名義で保有している状態をいいます。

相続税は、被相続人が亡くなった時点で保有していた財産すべてが課税対象です。

また被相続人名義の財産はもちろんのこと、被相続人以外の名義であっても、財産の原資を被相続人が支払っていた場合は相続財産とみなされ、相続税の対象となります。

相続税で名義預金と判断される3つのケース

名義人が預金の存在を知らなかった

名義預金認定されるケースで多いのが、名義人の相続人が口座の存在を知らない場合です。

親が子の名義でお金を積み立てていた場合、名義人は子で、お金の出資者(原資)は親です。

子が親から贈与を受けている認識があれば、預金口座に入金された時点で子の財産となるため、名義預金ではありません。

しかし子が預金口座の存在を知らない場合、親が子の名義を借りてお金を預金しているだけなので、その預金口座は子の財産ではなく親の財産です。

そのため相続が発生した際は、名義預金も親の財産として、相続税の計算に含めなければなりません。

贈与行為が否認される

相続開始前3年以内にされた贈与を除き、生前に被相続人から相続人へ贈与された財産に相続税は課されません。

贈与税は年間110万円までの財産は非課税ですので、非課税控除額を上手く活用した相続税の節税方法もあります。

ただ贈与行為は、贈与者と受贈者の同意があって成立します。

贈与者が財産を渡す意思があったとしても、受贈者が財産をもらう意思がなければ、贈与行為は成立しません。

税務署が贈与行為はなかったと判断すれば、相続開始時点で預金口座の所有者は被相続人として、名義預金の申告漏れを指摘する可能性もあります。

贈与行為を証明する方法としては、贈与契約書や贈与税の申告書を提出しているなど、証拠となる書類が必要です。

口頭だけでは、税務署は贈与行為を認めないこともあるためご注意ください。

被相続人が預金を管理していた

贈与者と受贈者が同意して贈与を行ったとしても、贈与財産を受贈者が自由に使用処分できなければ、税務署は贈与行為を否認する可能性があります。

相続人が日常的に使用している銀行口座へ入金すれば、もらったお金は相続人が自由に使用できます。

しかし被相続人が相続人名義で銀行口座を開設し、通帳や銀行印などの管理は被相続人が行っていた場合、相続人はお金を自由に使用できません。

税務調査で被相続人や相続人の財産の管理状況を聞かれますが、相続人の通帳を被相続人が管理していた場合、税務署は名義預金の指摘をする可能性があります。



名義預金認定されない3つの対策方法

生前中に相続人が自己名義の預金を把握しておくこと

相続人が把握していない相続人名義の預金口座(原資は被相続人)があれば、名義預金として申告しなければなりません。

一方で、被相続人が相続人名義で口座を作成した場合でも、生前中にその口座を譲り受ければその時点で贈与となりますので、相続税の課税対象からは除かれます。
(贈与財産が基礎控除額を超える場合は、贈与税の申告と納税が必要となります。)

ただ相続人が預金口座の存在を知らなければ、税務署は名義預金と判断しますので、各相続人は自己名義の口座をすべて把握してください。

贈与契約書を作成する

贈与行為は口頭でも成立しますが、税務署は物的証拠を重視するため、口頭のみの説明だけでは、贈与があったと認めない可能性もあります。

税務署に贈与事実を認めさせるためには、贈与契約書など、被相続人から相続人へ財産を渡したことが確認できる書類を作成してください。

贈与契約書以外で証拠となる書類としては、銀行の通帳があります。

被相続人の振り込み履歴と、相続人の受け取り履歴が印字された通帳を突合させることで贈与事実を確認できるため、証拠書類として有効です。

夫婦であっても預金口座は各人で管理する

夫が亡くなり、相続税の税務調査が行われる場合、妻の財産について尋ねられることがあります。

妻が働いて得た金銭や、親から引き継いだ財産、生前贈与でもらったものは相続税の対象外です。

ただ妻の通帳を夫が管理していた場合、妻の財産の蓄積状況が確認できなければ、妻名義の預金口座を名義預金認定する可能性もあります。

そのため夫婦であっても、生活費の口座と貯蓄用の口座を分け、預金口座は各々で管理してください。

また妻が所有する財産の原資についても、説明できるようにしてください。

税務署は金融機関を自由に調べられる

税務署の調査権限は強力で、調査に必要であると判断すれば金融機関への調査も自由に行えます。

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