契約書のひな形、内容証明郵便書式、労務書式、
会社法議事録・通知書のテンプレートが無料

通勤における合理的な経路及び方法とは

ある社員から、通勤経路を変更したいという希望が出ました。

本人の希望を認めた場合、通勤手当の額は増額となりますが、通勤時間はほとんど変わりません。

どのような対応をするのが適切でしょうか。

【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘

貴社の就業規則(あるいは給与規程)の中に、通勤手当の支給基準が規定されているかと思います。

ごく一般的な支払基準の一つは以下のとおりです。

「会社が認めた最も合理的かつ経済的な経路および方法で算出した額を支給する」

「ただし、月額〇〇,〇〇〇円を上限とする」

今回ご質問いただいた社員の方が、通勤経路の変更前後でどの程度通勤手当が増え、通勤時間がどの程度変わるのかは分かりませんが、通勤時間が「ほとんど」変わらないにもかかわらず、通勤手当の額は増えてしまうということから、「合理的かつ経済的な経路および方法」とは言えないのではないでしょうか。

社員が申請してきた内容に対し、認めるか認めないかは会社の判断となり、その判断は会社のルールである就業規則等に沿って行う必要がありますから、今回の希望には添えない旨の回答をしていただいて構いません。

それでも通勤事情を本人からヒアリングし、社内で検討した結果、合理的かつ経済的な経路とは言えない場合であっても、認めるケースもあります。

例えば、地方に支店・営業所を多数設けている会社において、ある社員が通勤経路を変更し、バスを新たに利用したいと申し出てきました。

そのまま会社の規程に当てはめると、変更は認められない内容です。

PREVNEXT

関連記事

相続税の2割加算の対象になる人・ならない人の判別方法

相続税の2割加算は、算出された相続税額の2割相当額を加算して相続税を納めなければいけない規定です。 主に2割加算の対象となるのは、相続又は遺贈に...

契約書の基本知識

契約書の基本知識 ・契約書の構成 ・トラブル防止に役立つ規定 ・契約当事者 に関する無料解説セミナーもご用意しています。 以下よりご利...
帳簿書類の種類と役割。作成する際の注意点を解説

帳簿書類の種類と役割。作成する際の注意点を解説

事業者は、日々の取引の状況を帳簿に記録(記帳)しますが、帳簿の記載誤りや漏れがあると収入金額や必要経費を正確に計算できません。 経理担当者が作成す...