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税務上の寄附と贈与の取扱いは個人と法人で異なる

寄附と贈与はどちらも財産を無償で渡す行為ですが、個人と法人で課税関係が変わります。

本記事では寄附と贈与の違いと、それぞれの行為を個人と法人が行った際の税務上の取扱いについて解説します。

寄附と贈与の違い

寄附(寄付)は、公の事業等のために無償で金品を渡す行為をいい、個人に対しての寄附行為は贈与に該当します

国や地方公共団体、学校法人やNPO法人などに対して寄附をするのが一般的ですが、税務上の寄附に該当する範囲は、所得税や法人税に定められています。

贈与は、財産を渡す「贈与者」と財産を受け取る「受贈者」の合意の下で行われる行為です。

寄附とは違い贈与財産の種類は問わないため、不動産や債権など金銭以外を贈与することもできます。

寄附に対する税制上の扱い

個人と法人が寄附を行った場合、金額に応じて控除を受けることができます。

個人が寄附を行った場合

国や地方公共団体、認定NPO法人等に寄附をした場合、寄附金控除を受けることができます。

寄附金の控除には、所得控除と税額控除(寄附金特別控除)の2種類あります。

一般的な寄附金控除は所得控除の方をいい、税額控除の対象となるのは政治活動に関する寄附金などに限定されます。

所得控除と税額控除の要件を満たしている場合、より有利な控除を選択して適用することができるため、寄附の種類によっては節税効果の比較が必要です。

法人が寄附を行った場合

法人税における寄附金は、法人が行った金銭その他の資産または、経済的利益の贈与または無償の供与をいいます。

実質的な寄附金に当てはまるものについては、拠出金や見舞金などの名義によるものであっても寄附に該当するものとして扱います。

寄附金に該当するものは損金に算入することができますが、損金算入額は寄附先によって異なります。

たとえば国や地方公共団体への寄附は、原則全額を損金に算入できますが、それ以外の寄附金はそれぞれに設けられた限度額までしか損金算入が認められません。

また交際費や接待費、福利厚生費とされるものは寄附金から除かれ、金銭その他の資産または経済的利益の贈与または無償の供与であったとしても、法人の事業遂行と直接関係のあると認められる広告宣伝等に類する費用については寄附金の対象外です。

法人税法上の寄附金に該当するかは個別判断であり、実態が伴っていなければ損金算入できませんのでご注意ください。

寄附を受けた法人の取り扱い

寄附を受けたのが一般法人であれば、寄附金に対して法人税の課税対象です。

法人が非営利型法人の場合には寄附金は原則非課税ですが、一般社団法人や一般財団法人については、租税回避目的の寄附は課税対象となりますのでご注意ください。

贈与に対する税制上の取扱い

贈与については、贈与者と受贈者の人格によって取扱いが異なります。

個人間贈与の場合

個人間で贈与が行われた場合、受贈者が贈与税の課税対象となります。

贈与税は、個人から贈与により財産を取得したときにかかる税金で、贈与金額が110万円以内であれば基礎控除額以内に収まるため非課税です。

贈与金額が110万円を超える場合や、特例制度を適用する際は確定申告手続きが必要となります。

なお、贈与者については個人間贈与の場合、原則税負担は発生しません。

個人から法人へ贈与した場合

個人が法人に財産を贈与した場合、「みなし譲渡」に該当します。

みなし譲渡は、贈与財産を時価で譲渡したものとみなし、課税対象とする制度です。

不動産を贈与した際は含み益に対して譲渡所得税が課されますが、贈与財産が金銭の場合には含み益が発生しないため、譲渡所得税は課されません。

贈与財産を受け取った営利法人については、贈与時点の時価を受贈益として計上することになるため、贈与財産は法人税の課税対象となります。

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